陰陽道の影響を知る-1月「お正月」-

1月1日の新年を迎えてから、15日(小正月)までを「お正月」と言います。門松やしめ縄、鏡餅を飾ったり、初詣に行かれる方もたくさんいらっしゃると思います。この「お正月」にも陰陽道の思想は息づいています。

お正月は神様をもてなす行事

お正月とは「年神様(としがみさま)」を家に迎えてもてなす行事です。「年神様」はもともと弥生時代からの祖先の霊信仰に起源があります。

年神様は、近くの形のきれいな山に住んでおり、お正月になると子孫のいるところに訪ねてくるとされていました。平安時代末からは、春の五行の「木(もく)」の気に属する 一月から三月のはじめなので、家に松を飾って良い気を迎えようとしました。その後、室町時代後半に生花(いけばな)の原形ができ、江戸時代に床の間に花を飾るようになります。現在でもお正月には、松竹梅や千両などの花を家に飾るところも多いと思います。こういった花や木をお正月に飾る習慣は、「陰陽道」で春の「木」のよい気を取り込もうとする考えから来たものなのです。

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初詣をするなら恵方にある神社を目指そう

初詣も、江戸時代には「恵方詣」と呼ばれ、幸運がやってくる方向(恵方)の 歳徳神(としとくじん)という福の神に参詣していました。恵方とは、関西の方は節分に恵方に向いて海苔巻きをたべる風習があるので、身近かもしれません。

2016年は申年ですが、丙(ひのえ)という年でもあります。丙申の恵方は南南東です。自分の家から見て恵方に当たる有力な社寺をお参りします。まだ、お参りをされてらっしゃらない方は、是非参考にして下さい。